FACES PLACES globe

DEGENERATE
同じフレーズの歌声を2重に重ね、その末端の部分での歌い終わりのタイミングを意図的にずらすダブの手法が採られいる。これが、曲全体に直線的で緊迫感のある疾走感をもたらしている。それはまるでレースカーが直線の終わりでブレーキのタイミングを遅らせて好敵手を追い抜く様に似ている。
So far away from home (Beautiful Journey)
旅行に旅立つ時の胸躍る感情が曲全体に満ちている。もう出発が待ちきれなく、いてもたってもいられないという様子である。しかし、歌詞をよく検討すれば、そこには影があることがわかる。もう戻らないということは、家出であろうか。さらに、七つの刺青ということから、主人公は不良少女なのであろうか。そのような疑惑は残るものの、とにかく「行ってらっしゃい」と言葉を添えておきたい。
a temporary girl
アマゾンのレビューに導入のグルーブ感は今聴いても新しいという意見があるが、同感である。曲の開始から歌い出しまでの構成が緻密にできている。まずはリズムの部分的な断片だけを先行させ、聴き手がそのリズムと同期をとるようにさせておき、その同期の安定が満ちた頃合いを見計らって完全なリズムを登場させて聴き手を驚かせる。その際、聴き手が先に同期をとっていたリズムと、後に提示される完全なリズムの拍子とが異なっていた場合には特に良い結果をもたらす。本曲はまさにその場合にあたる。この曲の出だしは何度聴いても新しい発見が尽きるということがない。
Because I LOVE the NIGHT
大変前向きな曲であり、気分を高めたいときに聞くことができる。その前向きさは、「progress」「experience」「success」「revolution」という前向きな発言の畳みかけにより、その最高潮をむかえる。これほど惜しみなく前向きさをさらけ出すのは、いかにもglobeらしい。
a picture on my mind
「写真」をテーマとした曲であり、その内容は写真の技術面だけでなく、写真を受け止める人間の精神面にまで及ぶ。写真を志す者にとって必聴といえよう。「写真」を題材にした名曲に、”JAPANの「gentleman take polaroids」(試聴)”  もあるが、曲の風合いはかなり異なっている。