IT’S A WONDERFUL WORLD Mr.Children

youthful days
この曲を聴くには注意が必要である。それは、サビにあるI got back youthful daysという歌詞であるが、これを間違ってI want back to youthful daysと聴いてしまう恐れがあるからである。前者は「青年時代を取り戻したい」、後者は「青年時代に戻りたい」という意味で、一見して似たような意味に思えるが、実際には大きな違いがある。前者の「青年時代を取り戻したい」であれば、年齢は今時点の年齢がそのまま維持されることになるが、後者の「青年時代に戻りたい」では年齢が遡ることになる。これは大きな差である。本曲では前者を選択していることになるので、年齢は維持されることになる。安易に年齢を遡ることなく、現在の年齢を引き受ける態度からは、現在まで積み重ねてきた人生に対する自信が読み取れる。
LOVE はじめました
愛(LOVE)をあたかも飲食店のメニューを新規に追加したかのようにはじめましたと歌っている。その様は、あたかも今回の愛は大量生産される商品のように軽く意味の無いものだとクールに突き放しているかのようだ。しかし、本当にそうであろうか。サビにあるLOVE はじめましたの「は」から「じ」に向かって音程が大きく跳ね上がることろからすると、表面的な言動とは裏腹に、内心では相当に愛に燃えているのではないか。実際に聴いてみるとわかるが、この音程の跳ね上がりには相当な感情が篭められていることが明らかである。この跳ね上がりは本当に恋をしている者でなければ難しい。それはまるでオリンピックの走り高跳びを見ているかのようである。この跳ね上がりに合わせ、歌う際には首を跳ね上げると良いだろう。この跳ね上がりがこの曲のポイントと考えられるからである。
君が好き
この曲に登場する「君」とは、親友のことであろうか、それとも異性の交際相手であろうか。歌詞に「君」という登場人物がある場合、それが親友を意味するか交際相手を意味するかという判別は、歌詞全体を検査することで解明できる場合が多い。たとえば、「君」が着ている衣服の特徴などがヒントとなるパターンなどである。しかしながら、この曲の場合は歌詞をいくら研究してもそのヒントとなるものを見つけることができない。どちらともとれる言葉だけが慎重に、意図的に選ばれているように思える。なお、その答えをアマゾンのレビューに求めてみたところ、「ミスチルがまんをじしてラブソング『君がすき』を歌ってみました」とあり、この情報からすると交際相手と考えるが正解となる。ただし、このレビューにはその根拠については書かれてはいない。