Thrill
リズムが変則的であり、プログレッシブロックを聴いているかのようである。このような曲は聴くたびに新しい発見があり、何度聴いても飽きることがない。これは良い曲だと思った。
if… (Album Version)
ブレイクビーツを採用した躍動感のある名作。途中で俺の行く末..と割り込んでくる歌声が、いかにも機嫌の悪そうな歌い方が、メインボーカルの機嫌の良さそうな歌い方と対照的であり、曲に彩りを添えている。
Everybody Join Us (in The Party)
この曲ほど「ファンキー」という語が似合う曲はないのではないか。それくらい、この曲のファンキーさは凄いものがある。具体的にどの部分かと問われれば、それはサビの部分が最も当てはまると思う。このサビを聴いた感覚をしっかりと心に焼き付けておきたい。
CORAZON
CORAZONとはスペイン語で「心」の意味だそうだ。意味を調べるまでは、何かの踊りの名前ではないかとも想像していたが、意味を調べてみて「心」とわかっても、やや呆気にとられたというか、あまりにもありふれた単語だったので、正直なところ少し物足りない感もある。今回のように、歌詞の意味を調べることで、自分のイメージと違っていた場合にがっかりすることもあろうが、それを恐れて調べないというのは良くないと思う。やはり、ちゃんと調べていきたいと思う。
Forever This Time
匂う君とあるが、この匂いはどのような匂いであろうか。考えられる匂いとしては、①香水、②汗、③生活臭があげられる。この選択肢は次に続く歌詞により絞られる。甘い香りはフラワーといっていることから、①香水であることが推理できる。
Angelize
大変軽快で完成度の高い曲である。ここまで完璧な作品を見せられたなら、ただただ圧倒されるだけである。多くの曲は完璧さを指向するにおいて、ある段階でその一部を放棄し、その放棄によって生まれる偶発的な不完全性に何らかの良い味を見い出し、それを増幅してひとつの曲とするのが通例である。しかしこの曲に限っては全く違う。あくまでも完璧の一点に集中して、見事に突破を果たしている。こんな曲を世に出したダパンプは凄い。Do The Bad Thing
この曲はかなり危険な雰囲気を漂わせている。題名にもある通り、主人公は何か悪いことをしようとしている。しかも、その決意の強さは相当強いものがある。たとえば、どんなバッシングを受け止めても, 後悔のないgo my wayという歌詞に表れてしるし、歌唱上の語気においても終始相当な決意が感じ取れる。その決意の強さは、強固な壁に行く手を遮られた自動車が、壁に突き当たりながらも、なおアクセルを緩めずにタイヤが空転している様を連想させる。以上からわかるとおり、このような決心は危険なものであり、決して褒められたものではない。少年少女に聞かせるような場面では、そのことをしっかりと心にとめておかなければなるまい。Purple The Orion (Album Version)
窓から覗くOrionに見つめられながらには、2重の意味が篭められているように感じる。第一の意味はわかりやすい。夜空のオリオン座の光が窓を通して部屋に差し込んでいる様を描いているというものである。第二の意味は若干難解である。オリオン製のテレビ で番組を見ている主人公が、番組の出演者に見つめられているという様である。ここで、窓というのはテレビの画面の枠のことを婉曲して指していることになる。Somebody
Aメロにある自分 so nervousという部分が、実際には「自分そうなバス」と歌っているように聴こえる。おそらく、da pumpのボーカルのかたは乗り物のバスの愛好家なのであろう。バスのことが好きなので、歌詞のなかに「バス」の発音に近いフレーズが現れると、無意識のうちに乗り物の「バス」の発音に置き換えてしまうのであろう。歌の歌い方に自分の趣味が色濃く現れてくる場合があるというのは、ある意味恐ろしいことでもある。いずれにせよ、バス趣味というのは良い趣味だと思う。Dragon Screamer
本作品は曲名に「ドラゴン」とあることから、ゲームの「ドラゴンクエスト」を意識しているのかが気になる。何気なく曲を聴いている限りでは、ドラゴンクエストとの関連性は無いように思えるというのが第一印象であった。しかし、よくよく歌詞を検討してみると、No Questionという歌詞に「quest」という文字列が含まれていることがわかり、いよいよ関連性が疑われることとなる。つまり、曲名の一部である「ドラゴン」と、歌詞の一部である「クエスト」とを結合すると、見事「ドラゴンクエスト」となるのである。とはいえ、その「クエスト」をNoと否定していることから、「この曲はドラゴンクエストを意識しているわけではない」とリスナーに注意を喚起しているものと思われる。
White Moon Lullaby
田舎じみたところが全くなく、非常に都会的な曲である。それだけに、できるだけ良い音響機器で聴きたいところだ。品質の良い音響機器をそろえれば、その期待にしっかりと応えてくれて、より都会的な音楽を奏でてくれる、そのような責任感のあるしっかりとした曲に思える。
Sparkle
この曲に出現するsparkle eyesとは、下図のような瞳であろうか。
Steppin'and Shakin
曲の題名から、主人公は若者であると推定できる。というのも、ある程度年齢を重ねると、ステップを踏んだり体を揺すったりといった動作は、積極的にはしないようになる。それは、第一には体の体力が衰えてくるからであり、第二には周囲の視線を気にするようになってくるからである。このことは、DA PUMPのメンバー自体が若者であることからも、まず間違いないと考えてよかろう。
All My Love To You
この曲を「良い曲だ」と評するのはあまりにも当たり前すぎることなので、控えければならない。いわば、トートロジーを今さら持ち出しても仕方ないのと一緒である。ここでは敢えてこの曲の悪い面を述べたいと思う。私が気になったのは、音が全体的に機械音に聴こえることである。この曲はクリスマスをテーマにしており、その情景として思い浮かべるシーンは、本来であれば、札幌の雪祭りのようなロマンチックな光景であろうが、私の場合はその機械的な音響につられた結果、新宿西口の電気街に家電製品と共に飾られた電飾のクリスマスツリーを思い浮かべるのであった。いずれにせよ、良い曲であることは確かである。Loose Life (not so bad)
アルバムを通して聴いてきて、そろそろ疲れてきたころに、この曲で息抜きができる。曲名が示すとおり、緊張をほぐしてくれる暖かな曲である。この曲で小休止をし、精力を回復したうえで、アルバムのフィナーレへと備える。Break!Go!
この曲はラップである。ラップではそのリズムに乗って繰り出される歌詞のメッセージ性に面白みがあるが、この曲で歌われている主人公の人間性の描写に興味を惹かれる点がある。この主人公は一言で言えば「紳士の品格を備えたガキ大将」となるだろう。非常に魅力的な人間である。紳士だけ、ガキ大将だけという人間性であれば、世の中には多く見受けられるが、その両者を兼ね備えるのは珍しい。そのような高みを指し示してくれる貴重な名曲である。One Love WATTER NU UMUI
初回版のみ収録のもので、シングル収録の別バージョンである。そういった事情を知らないできくと、これは本当にダパンプの曲かを耳を疑いたくなるくらい、他の曲と比べて曲調が異なる。賛否がはっきりと分かれる曲であると思われる。