総括
大変良く作られた組成の良い作品である。特に、CGで製作された古き良き時代の汽車・都電・三輪自動車が雰囲気の良く出た町並みを縦横無尽に走り回るさまは総会である。良く見るとCGであることがわかるが、それを差し引いたとしても、なお興味深く、作品に没入していける十分なクオリティを誇っている。また、「これは良い話だなあ」と素直に感じられるシーンが数多く圧縮されており、さらに、それらがテンポ良く流れていき、あっという間に最後まで見終わってしまう。
ただし、そのメッセージ性には既視感を拭い去ることが困難である。そのことから、繰り返し見るような楽しみ方には適さないと思われる。
しかしながら、作品に登場する物品・人物はみな輝いていて、確固とした生命力がみなぎっているように見え、ひるがえって自分もがんばって生きていかなけらばならないといういう勇気を与えてくれる。
結論
古い時代の映画が好きなかたであれば、お勧めできる作品である。ただし、この作品に何か新たなメッセージ性を期待することは難しいと思われる。また、古い時代の設定として作品としては、映像のクオリティーは最高レベルにあるといえ、それを見るだけでも十分に価値があると思う。映像クリエイターを目指すかたもおおいに参考になる作品であると捉えてもらって問題ないだろう。