globe globe2 pop/rock

1. Love Goes On!!
まず感じるのが、「Love」「goes」「on」のそれぞれが、非常に重心の据わった力強さで畳み掛けられる歌唱である。この重心の安定感は、ちょっとやそこらの台風などではびくともしない位のものを感じる。主人公が従事している愛においても、それくらいのしっかりとした安定感でもって運用されているということであろう。
2. Expectation
本曲では三つのテーマがコラージュ的に織りなされている。三つとは、be with you~と、expectation~と、日本語のところである。このコラージュ的手法は古くて新しいものであるが、globeのそれは洗練されていると同時に大衆的でもあり、確かな成功を獲得している。
3. Back 2 Be
「基本に戻れ」というメッセージは日常的にもよく言われるくらい、特に特別なものではないが、この曲のように調子の良いリズムに乗せて発せられるのを聞くと、スカッという爽快感さえ感じられるものがある。スランプに陥っているスポーツ選手や受験生などは、そのメッセージ性の単純だが普遍性ある奥深さを吸収できるのではないかと思う。
4. Here I Am
これはglobeの音楽性を研究するにあたり鍵となる一曲ではなかろうか。歌詞には異国の風など、考古学との関連も伺える内容が詰まっており、その全容を解明するには壮大な内容を克服しなければならない。このような大規模な研究を要求してくるglobeは至極痛快であるという覚えに至った。
5. Lost
最後の最後で演奏が止まってcatch the loveという発声での締めくくりが特徴的である。ところで、本人は演奏が止まるということを予めわかったうえで発声したのであろうか。場合によっては、まだ演奏が続くと思い込んでcatch the loveと発声したものの、演奏が止まったことに気づいた時には既に発声をしてしまっており、慌てて唄うのを止めたということも考えられないであろうか。しかし、そのような失敗のテイクを世の中にリリースするはずがないという反論もあるだろう。しかし、その失敗が偶然にも予定外にクールな終わり方を成したということで、そのままの状態で採用となったという可能性も考えられないであろうか。
6. Asian Night
アジアの夜は暗い。いや、場所によっては明るいのかもしれない。例えば電灯のある電信柱の下などである。そのような場所で一晩中過ごすというのはどうであろうか。快適であろうか、いや、そんなはずはない。もしも、ふかふかのベッドで眠れるといいう選択肢があるのであれば、誰でもそちらを選ぶであろう。
7. Judgement
「Judgement」とは「審判」という意味であり、この曲を聴くにあたってはおのずと背筋が伸びるものである。それはまるで法廷で判決を聞く時の被告人の立場のようである。このように書くと曲を聴くのを恐れて敬遠されるかもしれないが、そこまで深刻に考えることはないと思う。気軽に聞いて楽しんで欲しい。
8. Goodbye Now
globeの曲のなかでもとりわけディスコ色の強い曲である。できれば大音量でききたい。
9. Feel Like The Wind
globeの代表曲である「feel like dance」と名前が似ているので、注意が必要である。曲としては「feel like dance」の方が勝っているように思う。
10. Shift
題名の「SHIFT」の具体化を検討してみる。候補としては、車のギアチェンジの「シフト」と、勤務時間を前後させる「シフト勤務」を検討する。曲の最後にヒントが集中している。「シフトは可能なことですか?」「それでもなお私のライフ」。どうも、主人公はワークライフバランスの視点を重視し、上司にシフト勤務制度の利用可否について伺っているものと考えられる。