プレイ要否
本作をプレイして感じた素直な印象としては、本作は今までのドラゴンクエストシリーズの集大成だということである。「集大成」というのは聞こえが良いが、あえて悪くいうならば、グラフィック面を除いて目立った新要素が見当たらないという印象である。特に序盤には新しい要素が無い古風なRPGをプレイさせられているという感が強く、このままではまずいのではないかという焦りを感じずにはいられなかった。前作の7 ではプレイ中に新しい要素がはっきりと感じられたこともあり、その時の良い印象を残して期待をもって本作のプレイに臨んだという経緯を経ているだけに、その裏切りにも似た落胆は強調された。しかし、その落胆はプレイ時間が蓄積されるとともにじわじわと解消されていき、途中からはどんどんとプレイにのめりこむ結果となったのであった。
さて、プレイの要否であるが、本作が同シリーズの集大成としての性格を有する以上、同シリーズを未プレイのかたには文句なくお勧めできる。また、ゲームをする人であれば本作のプレイを特に避けなければならない理由は無いといえる。
一方、同シリーズをプレイしてきた方にとって、本作は本当にプレイする価値があるのかというと、それは簡単な問題ではない。本作をプレイしていると、以前のシリーズにあった内容の一部が部分的に繰り返しいることが思い浮かばれるシーンがいくつかあった。そのような状況で、本作をプレイして得られるものは果たしてあるといえるだろうか。そこはイエスといいたい。本作は今までのプレイを総括するという意味で非常にありがたいものと感じられるからだる。すなわち、今までのプレイを整理して、本作で本シリーズに対するひとつのけじめをつけるということである。
プレイスタイル
ゲームの難易度は非常によくバランスされている。そのため、攻略サイトを見ないと先に進めないという箇所は、最終盤を除いては出会わないので、攻略サイトは見ないでプレイすることをお勧めする。ただし、アイテム合成システムのレシピに関しては、攻略サイトを見ないでがんばることにあまり楽しさを見出しにくいと思われるので、攻略サイトを参照するようにして問題ないかと思う。
なお、本作はスキルシステムというものがあり、レベルアップ時に得られるポイントを自分の好きなスキルの向上に振り分けることができる。ここで、登場人物の「ゼシカ」に「おいろけ」という一風変わったスキルがある。大学生から中年に至る位の年齢の幅に属する男性の場合は、そのスキルに多くを投入したという方も多いと思われる。場合によっては、高校生であっても成長の早い生徒になるとそのようにプレイしをした者がいてもおかしくない。また、知人から聞いたところによると、女性にもそのようなプレイをした方がおられるということである。
クリア後
素直に考えれば次作のドラゴンクエスト9 ということになる。しかし、連続してプレイすることはお勧めしない。ゲームはそのプレイするジャンルのバランスが重要なので、ドラゴンクエストに偏ってプレイするのは毒であるからである。もし、どうしてもというなら、せめて別のシリーズのロールプレイングにすべきである。たとえばファイナルファンタジー12 などである。しかし、どうしもドラクエシリーズが良いというのであれば、せめてトルネコの大冒険3 のような、その世界観を共通にするゲームを選ぶべきである。
ところで、ドラゴンクエスト9をプレイするとなるとDSが必要である。そこで、DSの相場を調査したので、併せて参照ねがいたい。
入手方法
人気ソフトのため、中古屋やオークションで比較的安価に入手できる。